
短所見て
長所と思う
長所見て
長所と思う
母というもの
今月のことばは、俵万智さん(1962~)が
昨年の母の日に投稿された短歌です。
このことばは、
「母の字で書かれた我の名をのせて届いておりぬ宅急便は」
という短歌も投稿されていました。
離れたところで暮らす子を思い、
様々な荷物を詰めて、こどもの名前を書いて送る。
受け取る方は、単に荷物だけでなく、
母の子を思う心も同時に受け取っています。
こどものことを思いながら荷造りをし、
一字一字こどもの名前を書いている姿が浮かびます。
昔、読んだ本に、
小学校の修学旅行、お昼の弁当は持参するように。
そして、弁当には、こども宛の手紙を入れてください
と案内がありました。
弁当を開き、手紙を読み、
一人の女生徒が涙を流していました。
手紙には、
「弁当には、あなたの好きなものを入れました。
弁当を包む袋も、一針一針心を込めて縫いました。
修学旅行を楽しんでください。」
と記されていました。
その手紙を読み、自分に対する母の思いを感じ、
うれしくて涙したのでしょう。
「おむつ替え おっぱいをやり寝かせ抱く 母が私にしてくれたもの」
「一人遊びしつつ 時おり我を見る いつでもいるよ大丈夫だよ」
母を、母であることを詠んだ俵万智さんの短歌に接しながら、
母の短歌を、阿弥陀様のお慈悲の心に重ね、味わっています。
「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、
ひとへに親鸞一人がためなりけり」
(歎異抄・後序)