今までは
人のことだと思うたに
俺が死ぬとは
こいつはたまらん
今月のことばは、大田蜀山人（1749～1823）です。
8月は、広島、長崎原爆忌、終戦記念日と
「いのち」について向き合う日が続きます。
今年は戦後80年、
親を、子を、友人を失った方も、すでに亡くなったり、年齢を重ねたりと、
戦争で大切な方を失った世代の方が減っています。
身近な方が亡くなった方と、そういう経験をされていない方では、
戦争や死について、自分のこととして、あるいは他人事と、
その思いも異なることでしょう。
書家、詩人の相田みつを（1924～1991）さんのことばです。
ああ 今年も
ひぐらしが 鳴きだした
ひぐらしの声は
若くして戦争で死んだ
二人のあんちゃんの声だ
そして、
二人のあんちゃんの名を
死ぬまで呼び続けていた
悲しい母の声だ
そして、
二人のあんちゃんのことには
ひとこともふれず
だまって死んでいった
さびしい父の声だ
どんな理屈をつけても
戦争はいやだな
肉親二人を
わたしは
戦争で失っているから
