
花ひらき
はな香る
花こぼれ
なほ薫る
花の季節、今月のことばは
『知床旅情』の作詞・作曲、俳優としても活躍された
森繁久弥さん(1913~2009)です。
このことばは、
脚本家・直木賞作家の向田邦子(1929~1981)さんの三回忌の際に
邦子さんの墓碑に刻まれたものです。
向田さんは、森繁さんのラジオ番組
『奥様お手はそのままに』の台本で森繁さんに認められ、
以後、森繁さんが出演するテレビ、ラジオ番組の脚本を任され、
「七人の孫」「だいこんの花」「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」で人気を得ていましたが、
51歳の時、飛行機事故で亡くなられています。
「花ひらき はな香る」に、親鸞聖人のご和讃
「染香人(ぜんこうにん)のその身には、香気(こうけ)あるがごとくなり」
即ち、お念仏の智慧の香に染まり、
どんなことがあっても、ちからいっぱい生きるいのちと味わい、
「花こぼれ、なほ薫る」は、
お念仏のご縁をいただくものは、この世の縁がつきたとき、
終わりではなく、浄土に生まれて仏となり、
なほ、輝くいのちであると味わっています。
(浄土真宗の教義)