
むかし 人は
うつくしい音を 聞きたくて
鐘をつくった
12月の言葉は、星野富弘(1946~ )さんです。
星野さんの詩は「釣鐘草」という題で、
原文は「むかし人は うつくしい音を 聞きたくて
鐘をつくった すると鐘は 花のかたちになった」です。
コロナで中止をしていた永照寺除夜の鐘、
やっと、復活ですが、マンションが立ち並ぶ近隣への配慮のため、
夕方からに変更し「除夕の鐘」(じょせきのかね)としました。
永照寺の梵鐘は、3尺(※)・271貫、
西面に「南無阿弥陀仏」東面に「雲龍山永照寺」と刻まれています。
『仏説無量寿経』の讃仏偈には
「如来容顔 超世無倫 正覚大音 響流十方」と示されています。
「正覚の大音は、十方に響流す」とあり、 「正覚の大音」とは、
「真実の声・南無阿弥陀仏」ということです。
「十方」とは、東、西、南、北、東南、東北、西南、西北、上、下をいい、
すべての世界を意味し、「響流」とは響きを流布することです。
鐘の響きは、阿弥陀さまの願いが、
すべての人を救おうとお念仏の声となって、
何ものも隔てることなく響いてゆく姿そのものです。
※1尺…30.3センチメートル 1貫…3.75キログラム