
天にも
地にも
われ一人
尊し
お釈迦様は、生まれるとすぐに7歩歩いて、
右手で天を、左手で地を指し
「天上天下 唯我独尊」と述べたと伝えられています。
「天上天下 唯我独尊」の意味は
「天にも、地にも、われ一人尊い」存在ということです。
この言葉に「三界皆苦 吾当安此」と続きます。
即ち、「この世界は、苦しみと悩み、不安に満ちている、
私は、その人々の苦を担い、安心を与えていく」と…
三界皆苦の私であるが故に、お釈迦様は、
仏法をもって、安らぎの境界に摂めとると願われたのです。
このお釈迦様の説かれる教えを聞き、
阿弥陀如来の願いに
摂めとられている自分であることを知った人を
尊い人と味わっています。
この尊い生き方は、
実り豊かな生を全うするであろうという
意味のこめられた言葉です。
本願力にあいぬれば
むなしくすぐるひとぞなき
功徳の寶海みちみちて
煩悩の濁水へだてなし
『高僧和讃』